自閉症スペクトラムがある次男の年少初めての登園は、コロナの影響で6月となりました。
『幼稚園生活での課題や困りごとへの対処法』でも記載しましたが、6月~7月は分散登園だったため本人もなかなか慣れることができず、幼稚園に行き渋ることも増えました。
一番最初の課題は、幼稚園にバスが到着した直後、登園時の朝の準備をすることでした。①靴から上靴に履き替え入室し、②ロッカーにリュックや水筒を置いて、③出席カードにハンコを押し、④出席カードをリュックにしまい、⑤帽子を被ってから園庭で遊ぶという流れです。
事前に何度説明しても、本人は言葉での理解が難しく、早く外で遊びたい気持ちが勝ってしまい(衝動性)、園庭ダッシュを阻止する度に大泣き大暴れ(癇癪)が続きました。
この記事では、登園時の流れをスムーズに動けるようになった方法をご紹介していきます。
担任と一緒に作った写真と説明文が一緒に記載してある朝の準備表を作ってもらい、トライしてみました。
作ってもらった朝の準備表は、次男が大好きな迷路のようにスタート➡ゴールで。
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①バスをおりたら○○ぐみへいく
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②うわぐつをはく
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③ロッカーにかばんをかける
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④出席カードにハンコをおす
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⑤コップをだす
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⑥ぼうしをかぶる
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⑦うわぐつをしまう
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⑧そとぐつをはく
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⑨そとであそぶ
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ゴール!
①~⑨までの過程ひとつひとつに本人の持ち物の写真を貼り、手順が分かるように、これが終わったら次はこれをするという見通しを立てられるように作られています。これは、言葉で理解するより目で見て理解しやすい視覚優位な子によく用いられる方法です。
この準備表を、幼稚園に行く前に一緒に確認、バスを待ってる間も確認し、本人が登園してからの見通しを立てていました。「朝の準備ができたらお外で遊べるよ」という「〇〇したら〇〇できる」いう理解を育む最初の壁でした。
この朝の準備表を作ったあとも、しばらくは園庭ダッシュで朝の準備ができず、大泣きで教室へ向かうこともありました。
しかし、通うにつれ周りの様子も見られるようになり、徐々に朝の準備をしてから園庭に行けるようになりました。
恐らく毎朝一緒に準備表を確認していたので、準備してからでもお外でたくさん遊べるんだという見通しが持てたのだと思います。
6~7月は分散登園だったので慣れるのに時間がかかりましたが、夏休みが明けて毎日通い出してから朝のルーティンも覚え、少しずつ先生の声掛けなしで朝の準備が一人でできるようになりました。
毎日通うことで、幼稚園生活のリズムに慣れること、経験を積むことの大切さを感じました。
自閉症スペクトラムの次男にとっては、体験を積むとスムーズにできるようになるという点で、ポイントは⇩
- 初めての場面は「どんなところ?」を本人が理解する機会。
- 自分のペースで好きなことをしてしまうが、見守る。見通しが立つと周りが見えてくる。
- 周りが見えるようになってきたら、こちらが伝えたいことを伝え、色々な選択肢を提示し、次の楽しいことへの見通しを立てる。
本人のペースを大事にしながら、必要に応じて周りと合わせて行動することも少しずつ理解してくれるといいなと思い、日々過ごしています。
少しでも、参考になれば幸いです。
いろんな絵カードが販売されています。絵カードを使うことで、やりとりがスムーズにとりやすくなります。視覚情報が強い子には、声掛けと共に、視覚支援がオススメです。少しずつ経験と理解を積み重ねて、言葉でも理解できるように成長を待ちたいですね。
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