【発達障害児】設定保育のとき自由遊びをしてしまうことへの対処法

自閉症スペクトラムとADHDと診断された次男が、幼稚園へ通い出してから困ったことは色々あります。困りごとのひとつに、設定保育中に自分の好きなことをして過ごすことがありました。

自分の好きなことをして過ごしてしまうため、みんなと同じ設定保育の課題に取り組めません。

先生の一斉指示が通らない、先生の話しに注目できない、取り組みに興味がなくて自分の好きなことをしてしまう…等に対して、どのようにアプローチしてきたかをご紹介します。



設定保育の内容を視覚支援

お集まりでは、先生から子ども達へ今日の設定保育の取り組み内容注意事項を伝えます。このとき先生の話に注目する力も大切ですが、園生活のお集まり(朝の会)への視覚支援や声掛けでも紹介させて頂いた絵カード設定保育の内容を字と絵で視覚支援)がとても有効に思います。

先生の説明を言葉で聞く際、耳を通り過ぎてしまう、正しく意識を先生に向けられない、または理解が難しい場合でも、この絵カードがあるお陰で「今からお絵かきするんだ」「今からハサミを使うんだ」と見通しが立てられます。

あそび道具の絵カードで、次なにをするのか視覚支援

今から何をするのかを理解し、先を見通すことができれば、設定保育も取り組みやすくなります。

ところが、設定保育のお絵かきするときに「今日は〇を描こうね」「今日はお花を描こうね」という指示が本人へ通らない場合があります。

自分の好きなものだけ描き、課題の絵を描けない・描かないのです。このような場合、どう対処していったらいいのでしょうか。

設定保育のとき自由に遊んでしまうことへの対処法

予告する

事前に幼稚園から週案(1週間の予定表)をもらっておきます。そして、自宅でも「今日は〇〇するよ」「今日は〇〇を描くよ」と伝え見通しを立てます。先生からも個別に、お集まり前に予告してもらうようにします。

絵カードを使う

『魚をかくよ』と伝える場合、①お絵かきをする絵カードを使ってから、次に②魚の絵カードで説明します。「魚の絵を描くよ」と言葉で伝えるより、魚の絵が描いてある絵カードを使った方が、理解しやすかったです。遊び道具の絵カードはこちら。

すぐにできなくても大丈夫

毎回予告したり絵カードを使うことで、少しずつ周りが見えてくるようになります。周りを確認できるようになると、今することを理解し始めます。あきらめずに、続けることで経験を蓄積しましょう。本人の成長を待つのも大事。園生活の流れに見通しをつける絵カードはこちら。

無理やりさせない

本人の興味がなく、嫌がり、設定保育でその場を離れたら、無理に取り組ませず先生に見守ってもらいます。本人が興味を持ちそうな場面があれば、呼びとめて声掛けをして一緒に取り組んでもらいます。

これらを続けた結果、次男はお集まりで先生の話を聞き、設定保育にも取り組めるようになりました。
 

考え方のポイント

見守りと選択肢を広げる

一定時間、本人のやり方やペースを見守ってもらい「他にこんなやり方があるよ、次はこれをしてみよう」と違った方法を提示する中で、選択肢を広げていきます。
 

本人の認識を理解する

本人の認識(自分はこれがやりたいという思い)を優先してしまう傾向があるので、「今は〇〇したいんだねー」と気持ちを汲み取る、共感する姿勢が大切。
 

妥協ポイントを探る

 
時計などを使って見通しを立てるほかに、本人の妥協ポイントや、匙加減を探ります。やり取りを重ねる中で、「このくらいだったらいいかな」と本人が思えるところを探ります。本人がそのように思えたら、切り替えがしやすくなります。

 

 
参考になれば幸いです。
 
いろんな絵カードが販売されています。絵カードを使うことで、スムーズにやりとりできることが増えます。視覚優位な子には、言葉の語り掛けと共に、視覚支援が大切になります。目で見て理解することが増えれば、見通しがたち生活しやすくなります。
 
 
 

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